マタマタとは..現地のトウピ語で皮膚という意味 
 
Chelus Fimbriatus    
 南アメリカの北部から中央部にかけて分布し,川や沼地でほとんど水中生活をおくっている.
甲長40cmに達するカメで,その形が他のカメとは違い,頭部はひし形をしており,
背甲は中央および左右に山形に盛りあがっている.頭頸部は他のヘビクビガメ科のものと同様に,
甲らの間に横に入れる.首の部分には小さなふさ状をした柔らかい突起があり,
鼻はシュノーケル状をしていて,からだを水中に横たえたまま頸部をのばし,水面に鼻の
先端をだして呼吸していることがよく見受けられる.あごは他のカメのように固くはなく,
口は耳の後ろまでさけている.動作はおそく,えさの近づいてくるのを待って捕食する.
成長したものの背甲にはよく水草などがはえていて,周囲と区別がつかなくなる.
頭頸部のふさ状の突起は,魚や甲殻類をおびきよせるのに役立つ.小魚が甲殻類がこの
ふさ状の突起をえさと間違えて近づくと,突然大きな口を開いて,まわりのものと一緒に
飲みこんでしまう.この有様はえさを飲みこむと言うよりは吸いこむ,あるいは流しこむと
いた方が適当であろう.そのあと,えさだけ飲みこみ他の物は吐きだしてしまう.

Chelus・・・ギリシャ語で”カメ”の意味. Fimbriatus・・・”へりのついた”の意味.

〜標準原色図鑑全集19 動物Tより引用〜 著:林壽朗

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